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2014年5月25日日曜日

1000ccピストン

45Degreeさんが1000ccピストンを開発しているというのは少し前から知ってました。その情報があがって来ています。

 1000ccピストン


このパワーカーブがすばらしい。883のパワーカーブ、トルクカーブを全くそのまま上に平行移動させたようなカーブ。

強烈なトルクが欲しい訳でもない、「吹け上がり感、扱いやすいトルク感。このままでいいんだよ・・・でも、もうちょっと・・」丁度良いバランスのまま、なにか施したい・・・だから、1200cc化のボアアップではないな・・。

まさにその通りなんですよね。以前に1200Sも吊るしのまま7年も乗ってた事あるからこそ、883との差がよく分かります。
1200Sはたしかにトルクは大きいし883にくらべて速いですけど、振動ものすごくて、5000rpm回すのも苦痛。ミラーは全く役に立たずグリップが1.5倍に太くなったんじゃないかと思うような振動。回したところで頭打ち早くてすさまじい振動もあいまって回す気持ちよさがないんですよね。1個高めのギアに放り込んで4000rpmも回さないくらいで走るのがいいんでしょうね。トルクは大きいけど、ノーマルでもクラッチジャダーでるし、スイングアームピポット周辺がよれるような感覚ある。

対して883は、まず回して乗れる。その回していったときが気持ちいいんです。弾けるようなトルクというか小気味いいトルクというか。キッチリ6000rpm回しても振動はまあ耐えられるレベル。低速のトルクも薄いけど、トルクのなさが回して乗れるという感覚に輪をかけている。峠に持ち込んでそこそこのペースで走ると、1〜3速までキッチリ使える。対して1200sだとギア比の違いもあり、まあほとんど2速固定かな?メリットでもあるけど操ってる感はうすくなりますよね。クラッチも問題ないし、スイングアームピポット付近ももちろん問題ない(これは97年と2000年の車体の違いかもしれませんが)。でも回したところで大した事ないですし、物足りないといえば物足りない。吸排気かえても、それがそんなに大きくかわるわけではない。

いや、物足りないというか、足ることを知ったいいオトナには、この程度でいいと言った方がいいかもしれない。排気もむしろ純正の方がいいと感じるくらいだ。静かだし重いけどトラブルの心配しなくていいし、抜けてないけどゆったりとしたフィーリングも悪くない。もともとの883のフィーリングをもっともうまく引き出す排気系かもしれない。
その気張らなくて済むゆったりとしたフィーリング、上まで回せばそれなりにエキサイティングなフィーリング。振動もまあしれてる。足りないパワー感トルク感が車体にマッチしている。なぜか883の方が車重も軽く感じる。
パワーないといっても900cc近くもあるエンジンがパワーないわけじゃない、実用上十分のパワーはある。883が無い訳じゃなく他がパワーがありすぎるのだ。

上を求めれば限りなく、かかるコストや手間や、様々な制約やリスクは2次関数的に増えて行く。かかったコストや手間を回収する満足感が得られるかと言えば、それはその人次第だが、完全に満足するよりは、ちょっと足りないくらいがちょうどよいと思える価値観を持つくらいには分別をわきまえたつもりだ。

その、「ちょっとなりないけどこれでいい」と、「ちょっと足りないからもう少しなんとかしたいけどやり過ぎたくはない。」の間の絶妙なラインをこの1000ccピストンはついてくる。腰上OHする機会があればこれ入れるな、きっと。



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